ARMプロセッサ版Windows搭載のPCは工学部の講義で使用できますか?

100%の検証は実施していませんが、「使用出来ないと思ってください」という回答になります。

まずは、講義で使用するWindowsPCの推奨スペック(仕様・性能)は?をご覧ください。

ARMプロセッサとは、CPUアーキテクチャの一つでARM社が設計したプロセッサ全般のことを指します。Qualcomm(クアルコム)社が設計したSnapdragon(スナップドラゴン)も、ARMプロセッサと同系列のCPUアーキテクチャです。これらは、Intel社のCPUとの完全な互換性がありません。Intel社のCPUと互換性があるものとしては、AMD社のCPUにIntel x86(x64含む)互換のCPUがあります。

つまり何が問題かと言うと、ARMプロセッサ用のWindowsでは、Intelプロセッサ用のWindows対応として出回っている各種ソフトウェア(在学中に大学から提供されるソフトウェアを含む)が動作しない場合があります。その結果、実質的に講義・演習が受けられない、卒業研究が捗らないなど、重大な支障となってしまう可能性があります。2025年5月の時点において判明している支障の実例を挙げると、ARMプロセッサ用のWindows搭載PCでは、工学部学内設置のプリンタを使用することはできません。ただしこの場合であれば、代替の手段を70号館2階の学修支援センターで用意していますので、ご相談ください。

近年は、互換性がかなり改善されてきてはいるそうですが、工学部の講義を受ける際に使用するPCとしては、今のところ推奨しません。今後検証を実施する機会があれば、結果はここで公開していきたいと思っています。

念のためになりますが、個人の趣味・嗜好で購入・使用することまでを制限しているのではないことを最後に付け加えておきます。

参考記事
CPUにSnapdragonを搭載しているWindows11のノートPCを購入して講義・演習・実験等に使おうと思うのですが、注意すべき点はありますか?